TikTokフォロワー64万人、YouTube登録者55万人超──今、学生から社会人までを惹きつけているのが、…

【あきとんとんに聴く】教育系YouTuberが122.5kg持ち上げながら考えていること

TikTokフォロワー64万人、YouTube登録者55万人超──今、学生から社会人までを惹きつけているのが、教育系YouTuber・あきとんとんさんです。「勉強が苦手な子にこそ届けたい」と動画を更新し続ける一方、ベンチプレスで122.5kgを持ち上げる筋トレガチ勢でもあります。教育格差への危機感、フォロワーとの絶妙な距離感、そして教育現場をアップデートする構想まで、熱さとユーモアが交差する素顔に迫りました。

【目次】

【プロローグ】 「バレンタインチョコのもらい方」もレクチャー
【第1章】フォロワーに一番近い教育系YouTuber「あきとんとん」降臨
【第2章】調子ノリ → 京大院理系 → 楽天から「教育系YouTuber」転身
【第3章】「今、本気を出したいから」楽天を辞めて教育系YouTuberに
【第4章】あきとんとんさんの筋トレ:ベンチプレス122.5kgの体作り
【第5章】YouTubeから教育現場へ。あきとんとんの次なるステージ

【プロローグ】 「バレンタインチョコのもらい方」もレクチャー

― 「縦型授業すたとんとん」というオープニングでお馴染みの人気教育系YouTuber、あきとんとんさん。2025年4月現在、YouTubeで55.3万人、TikTokでは64万人のフォロワーがいます。TikTokを開くといつもあきとんとんさんの最新動画が流れてきますが、どれくらいの頻度で上げていますか?

昨年までは毎日2本投稿していたので1ヶ月60本でした。今は少し減らして約45本です。

― 「バレンタインでチョコをもらうにはどうしたらいい?」など、学習や進路相談だけでなく、カジュアルなテーマもありますよね。テーマはどのように決めていらっしゃるのでしょうか。

視聴者の皆さんがネタを提供してくれるんです。他のTikTokerが上げた動画のコメント欄で「これって、どうしてなんですか?」と私にメンションやDMをくれるので、自分からは探しに行っていません。バレンタインといったシーズンものやトレンドを取り入れたい時はゼロから企画していますが、動画の6〜7割は視聴者さんのリクエストをもとに作成しています。

― 沢山の視聴者さんがあきとんとんさんに質問して拾いきれないと思います。ただコメントを返すだけでなく、それをテーマにした動画も作るので「見てくれる」「答えてくれる」という絶対的な安心感がありますよね。

【第1章】フォロワーに一番近い教育系YouTuber「あきとんとん」降臨

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― 改めて、あきとんとんの自己紹介をお願いします。

現在、教育系クリエイターとして勉強が苦手な学生や嫌いな学生に向けて動画を上げています。基本的なターゲットは中高生ですが、TikTokという媒体の特性上、想定していなかった方も見てくださっています。街では(やりらふぃー的な)やんちゃな子たちやキャッチのお兄さんが声をかけてくれるし、居酒屋で飲んでいるとおじさんや若いビジネスパーソンが「いつも見ているよ」と応援してくれます。

― もともとのターゲットである中高生の皆さんはどのようなお悩みを持っていますか?

勉強が苦手なことに加えて「質問できないこと」にも悩んでいます。自分のレベルが学校や世間に合っていなくて「分からないところが分からない」と。

― 何がきっかけで、中高生の皆さんに向けて動画を作成し始めましたか?

大学時代に塾講師のバイトをしていた頃、生徒さんに動画を作ったことがきっかけです。その地域は偏差値が低いと言われていて、リアルでも勉強に苦手意識を持つ生徒さんに教えていましたが「同じ悩みを持つ子は全国にもいるはず」と塾の延長線上で動画を作り始めました。

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― どのようなテーマが見られやすいですか?

学習動画では「学校では教えられない塾技」といった、塾では教えるけれど学校では教えないテーマはバズります。また「中1の数学はここでつまずく(円錐や扇形など)」といった定番も長期的に見られています。すでに公開しているロング動画で再生数が勝手に伸びたり、毎年同じ時期に似たようなショート動画を撮り直して一定の再生数を確保したりしていますね。

― 視聴者の皆さんからはどのようなお声が上がっていますか?

認知度や影響力が高まってきたせいか、TikTokで見つけた不可解な事象や身近な出来事があると「これはあきとんとんに聞こう!」といったメンションや「子どもが楽しそうに勉強しています」「みんなが見ているから責任を持ってほしい」という親御さんからの声も増えました。

― 沢山の教育系YouTuberがいる中、あきとんとんさんの強みをお聞かせください。

フォロワーに一番近いことです。学生時代、先生を下の名前で呼び捨てにする生徒がいましたよね。私はその呼び捨てにされる先生のポジション。この友達感覚がシンプルにおもろくないですか?他YouTuberよりも、真面目な話も楽しい話もできている自信はあります。

【第2章】調子ノリ → 京大院理系 → 楽天から「教育系YouTuber」転身

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― あきとんとんさんは学生時代、クラスではどのようなキャラクターでしたか?

目立ちたがりで、いつも誰かとつるんでいましたね。中学生の頃は勉強ができて、遊んでいるのにテストではいい点数を取っていました。調子ノリなので、実力テストの数学で90点台を取って「勉強せんくてもこんだけ点数とったわ!」と言いふらしていたら、先生から「勉強を頑張ったってできない人もいる。もっと人のことを考えなさい!」と怒られたことも。高校時代はそこまで勉強ができなくて、ただ遊んでいました。学生時代からこんなキャラだったので「YouTubeやTikTokでインフルエンサーをしている」と友人に言っても、誰も驚かない。

― 生徒会や体育祭、文化祭などの学校行事を盛り上げるような学生でしたか?

目立ちたがりなのに公式な場で人前に立つのは苦手で、生徒会長も断っていました。周りから「人前に立って役に立つことをしなさい」と言われ続けたこともあって、高校時代では進んで体育祭を盛り上げたり、文化祭でも舞台づくりやみんなの取りまとめをやったりしていました。

― 当時、将来は何になりたいとお考えだったのでしょうか。

芸能人に憧れていました。ロールモデルはいませんでしたが、お笑い芸人ではないけれどちょっとおもろいことを言う、ひな壇に呼ばれるタレント。友達に自慢してもらえる存在になりたかったんだと思います。

― 立命館大学で電気電子を専攻し、京都大学大学院で流体力学を学ぶという理系バックグラウンドを持ちつつ、新卒で楽天グループに入社したのはなぜですか?

専門分野の知見を深めていくうちに自分に向いていないと実感したからです。私じゃなくてもいいだろうし、これからの人生をそれに捧げたくなかった。

新卒で楽天グループを選んだのは、自社でメディアを立ち上げている企業に入りたかったから。当時の楽天グループはRakutenTVを持っていて、社内公用語が英語だったので「ゆくゆくは英語を使って海外で働けるかもしれない」と期待に胸を膨らませて入社しました。

― 楽天グループではどちらの部門に配属されましたか?

マーケティングです。私がいた頃は、楽天グループでマーケティング部に入社すると新卒の大半は楽天モバイルに配属されたんです。半年間の新人研修や部門研修を含めてちょうど1年で退職したので、実質的にはマーケティングを半年間経験した程度ですね。

【第3章】「今、本気を出したいから」楽天を辞めて教育系YouTuberに

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― あきとんとんさんは楽天グループを退職後、なぜ、YouTuberになろうと考えたのでしょうか。

YouTuberは社会人になっても副業として続けていましたが、あきとんとんとしての将来を考えた時「今、ここで本気を出さないともったいない」と覚悟を決めたからです。世の中には「大企業に勤めて安定した人生を送る」という価値観がありますが、入社した時からYouTubeの収入は楽天と同じくらいかそれ以上だったし、大企業にはいつでも戻れる自信がありました。

社会人は会社員として頑張っても、結果が評価されるのは1年後。でも、YouTuberは今日頑張ったら明日結果が見える。「いいものを作れば、人生がすぐ変わる」。その手応えがたまらなかった。

― 視聴者の皆さんが満足する動画を作るために、どのようなことを意識していらっしゃいますか。

動画に対する視聴者さんからのコメントや反応を必ず見ています。こちらが十分に説明したつもりでも質問をもらうことはよくあるので、彼らのニーズや困っていることを把握し直して、新たな動画に反映しています。TikTokで中高生の「笑いのツボ」や流行を常にチェックしています。

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― 昨今、学生の皆さんを取り巻く環境が複雑になっていると言われていますよね。経済格差が広がったり、SNSありきの人間関係が当たり前になったり、さまざまなお悩みを抱えているように思います。

そうですね、私はYouTuberになってから教育格差を感じています。世の中には偏差値60以上の頭のいい学生に向けたコンテンツ(教科書や動画、塾など)は山ほどあるのに、勉強が苦手な学生に寄り添うものは少ない。私があきとんとんとして動画を上げ続けているのはお金ややりがいだけでなく、使命感を抱いているから。

例を上げると、昨今問題になっている「闇バイト」とは、SNSやブログなどのインターネット上で「1日で数万円稼げる」といった言葉で未成年者を勧誘して、犯罪⾏為をすることによって報酬を受け取るバイトのこと。この闇バイトの概要や危険性、身の守り方を1人でも多くの視聴者さんに拡散させたいですね。

― あきとんとんさんは幅広い層の方に分かりやすく情報を届けたりフレンドリーに話しかけたりするなど、多方面で工夫していらっしゃいます。ビジネスパーソンの読者の皆さんが真似できることはありますか?

やはり、相手の立場になって考えることです。そもそも教育系YouTuberなら中高生のことを分かっていないと動画はバズりません。例えば、中高生の皆さんにとって大人が当たり前のように使っている言葉を知らないなんてよくあること。また、私が楽天グループにいた頃、社員3〜4人が英語で会議している時「この人は把握しきれていないかもしれない」と察して後で確認してみると実際に困っていたという経験があります。基本的なことですが、相手のことを考えて適切に行動することが大切だと思いますね。

【第4章】あきとんとんさんの筋トレ:ベンチプレス122.5kgの体作り

― あきとんとんさんは動画でベンチプレスで122.5kg上げていました。何をきっかけに筋トレをするようになったのでしょうか。

ジムに行き始めたのは、大学1回生の頃です。もともと筋トレが好きで、中学時代から毎日腹筋をしたり、高校では新設されたジムで部活の仲間とトレーニングしたり。大学ではジムが無料だったので徹底的に使い倒しました(笑)。筋トレが好きなのは、やっぱり自分に筋肉があるとかっこいいから。筋トレをしている方だったら、みんなそう思っているはず。

― 現在のトレーニングの頻度やメニューの内容をお聞かせください。

基本的にはエニタイムで週5回。1回あたり1〜2時間、ビッグ3だけでなくマシントレーニングもしています。

― 特に自信のある部位はどちらですか?

やっぱり大胸筋ですね。

― もっと改造したいと考えている部位はどちらですか?

腕、肩、脚を鍛えたいです。腕は二頭筋と三頭筋の両方ですが、特にムキッとなる二頭筋に注力しています。

― 筋トレをするとどのような効果を感じますか?

「筋トレすること」がデフォルトなので、しないと逆にテンションが下がります。「今週はあんまり筋トレできなかった」という時は動画再生数が落ちたり、仕事が捗らなかったりするほどリンクしている。

― では「今日は筋トレする気が起きない」という時はないんですね。見習いたいです・・・!

はい、むしろ「今めっちゃ筋トレしたい」という時があります。雨が降っている日は「ジムに人が少なそう」と嬉しいけれど、ガチ勢の皆さんも同じように考えて来るので結局混んでいるんですが(笑)。

― お好きなウェアやスニーカーはありますか?

ウェアはイギリスのスポーツブランド「Gymshark」を着ています。スニーカーはこだわっていませんが「on」ですね。

― トレーニング中によく聴いている音楽はありますか?

Amazon MusicやYouTube Musicで、TikTokで流行っている洋楽やJ-POPを聴いています。

― プロテインはどちらのメーカーがお好きでしょうか。

Optimum Nutrition」のゴールドスタンダードです。筋トレを始めたばかりの頃、日本ではまだプロテインの品揃えが少なくて、海外の本格的に鍛えている人が飲んでいて憧れていました。大学時代には高くて手が出せなかったこのプロテインを社会人になってから愛飲しています。好きなフレーバーはダブルリッチチョコレートです。

― 筋トレの他にも、日常的に気をつけている健康習慣はありますか?

当然、筋肉を意識したものを中心に食べています。タンパク質は胸肉や赤身肉、魚から。炭水化物はGI値の低いタイ米や玄米、オートミールから摂っています。

【第5章】YouTubeから教育現場へ。あきとんとんの次なるステージ

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― 今後、あきとんとんさんは教育者としてどのような挑戦をしたいですか?

今年はさまざまな学校で積極的に講演したいです。オファーを頂いたところを含めて全国各地の学校を訪問したい。特に「デジタル・シチズンシップ」と言われるデジタル技術を用いながら積極的に社会に参加して、健全なスキルやマインドセットを養うための授業をしたいです。当分は学習塾や教育機関など「あきとんとんがプロデュースした塾」とガッツリしたものを手掛けるよりも、さまざまな場にフットワーク軽く顔を出したいですね。

― 日本の学校はICT化が遅れているとも言われていますが、学校側の皆さんは、教育者としてあきとんとんさんを受け入れてくださるのでしょうか。

教育系YouTuberとして実績を積んでいるので以前よりは毛嫌いされないと思います(笑)。実際に私の動画を授業中に活用したり、私と同世代または年下の若い先生方が現場で活動していたりするので歓迎してくださることを願っています。

― 現時点でもあきとんとんさんの新規フォロワーは増え続けています。学生の皆さんが社会人になってもあきとんとんさんを変わらずフォローしたり、次世代の学生フォロワーを獲得したりするためにどのような戦略をお考えですか?

あまりにも学習動画ばかりだと、学生が進学したり社会人になったりするタイミングでフォローを外されてしまう。義務教育以外のテーマや、皆さんから寄せられたテーマにもカジュアルに切り込んだら新たな学びや楽しみをもっと提供できるはず。たまに中学・高校の勉強にフォーカスした動画を上げることで、新規の学生フォロワーが増えるし、ずっとフォローしてくれている皆さんも懐かしさを味わえると思います。

― あきとんとんさんの書籍は好評ですが、今年5〜6月にも新書をリリースなさるんですよね。

はい、大人でも読める理科の本を予定しています。これを読むだけで中高時代に学んだ理科をおさらいできます。「子どもにこんな質問をされたら、答えられますか?」というテーマもあるんですよ。「なんで虹って七色なの?」と子どもに聞かれたら、皆さんはどう答えますか?この本によって親自身がその理由を答えられて、子どもが楽しく理解できることが理想。そんな専門性高く答えなくてもいいですが、そんな世界観を期待できる本です。

お子さんを心身ともに健やかに育てるためには、お子さんの質問に答える。あるいは「これはこうなるんだけど、どうしてだと思う?」と疑問を投げかけてみてください。ぜひお手にとって読んでいただけたら嬉しいです。

― あきとんとんさん、お話をお聞かせいただきありがとうございました。

(企画・取材・執筆:佐野 桃木 写真提供:あきとんとん 最高顧問:Z)

● プロフィールはこちら「教育系YouTuberあきとんとんさん

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